伊豆とハワイのイルカ。高輪の人。人。人。そして大阪城。

 ルレ・エ・シャトーのホテル、観音崎京急ホテル。目覚めの良い朝。部屋から海の向こうに房総半島の鋸山。50年近く前の油壺からヨットの遠出を思い出す。伊豆大島の手前でイルカの大群に遭遇。ヨットのスピードに合わせて一緒に長い時間をかけてついてきてくれて感激。生き物の中で、伊豆のシカ、六甲のイノシシ、奥多摩のクマ、軽井沢のキジも大好きだけれど、やっぱりイルカがいちばんかわいい。イルカのかわいいのは、ハワイで大好きなカハラヒルトン(古い名前で呼ばさせてください)のラグーンのイルカ、いつも気持ちよく僕を迎えてくれる。

 カハラに通い始めてもうすぐ55年。ハワイで最後に行ったのは、今は亡き妻雅枝と久保田夫妻とすごしたクリスマス。久保田さんは、odex開設時にすごくお世話になった三菱銀行品川駅前店の支店長で、odex40周年記念にご招待。奇しくも当時三菱銀行のあった品川駅前の角地に、僕がいつも朝食を頼むTHAIカフェのマンゴーツリー。いただくのはカオマンカイ。タイ風に生姜をあえたチキンライス。僕は、マンゴーツリーの社長小島さんと一週間タイを食べ歩きしたことがある。タイの食べ歩きはなんと、イタリアンのシェフ、マンジャペッシの日高さんご夫妻とも一週間。15年くらい前の話かな。実はタイ料理は、仏、伊、西の西洋料理よりもぐんと美味しいと思っている。ごめんなさい。みなさん。

 マンゴーツリーはメキシコっぽい色あざやかなテキーラ・クエルボのテーブル。タイだけでなく南国の雰囲気にいつも心がなごやむ。クエルボの輸入元はアサヒビール。同じマンションに住んでいらしゃった元アサヒビールの社長樋口廣太郎さんを思い出す。マンゴーツリーからodexの中間点、高輪カトリック教会に奥さんとお嬢さんと一緒に通っていらっしゃった樋口さん。実は、高輪台近くの7軒の小さなマンションで、管理組合の委員長と副委員長を私と共同でさせていただいたことがある。とはいっても、当時20代の青二才で、事務が不得意な私の名前は看板だけで、私にまかせるのではなく、樋口さんがすべての事務職を、アサヒビール社長職のお忙しい中でされていました。すごい方でした。住友銀行副頭取を経験なさった方でしたが、気さくな関西系商社マンという感じでした。

 マンゴーツリーの上に、高輪のワインショップエノテカのお店がある。エノテカが代理店をするアンジェロ・ガヤの娘ガイア・ガヤ。高校を出た時に二週間、私どもの自宅でホームステイをしたことがある。父親アンジェロも娘ガイアも、ちょうど手に入れたばかりの高輪グラスハウスワンをこよなく愛してくれました。「Que Bello」の言葉を毎日のように繰り返して過ごしてくれました。そして雅枝のことを日本のお母さんと呼んでくれました。アンジェロが気に入っていたのは高輪の大きなイチョウの木。一緒に楽しんだ銀杏拾い。アンジェロのワインの代理店を10年ばかり、モエ・ヘネシーと2社で日本で引き受けていることがありましたが、いつもアンジェロからヘネシーは巨象でodexはかわいいモスキートだと言われていました。アンジェロとのつきあいは、イタリアのアルプスの山歩き。そして神戸六甲の山歩きと京都の町歩き。また断食道場がよい。いろいろ楽しんでいましたが、odexは小さなモスキートでも、大きな象の鼻の上でブンブン飛び回ると気になるんじゃないかな、と思い10年ばかりコラボした後、自分のほうから身を引きました。でも未だに家族ぐるみでお付き合いをいただいています。

18歳のガイア・ガヤと、日本のマンマ雅枝さん。

 さて、アンジェロ・ガヤの輸入元エノテカのオーナー廣瀬さんから、アンジェロ・ガヤの代理店をやりたいのでとりもってほしいという相談を受けた時、2人にとって一番いいパートナーになるのかなと思い、一肌脱ぎました。彼らが会う場所を東京にしろ大阪にしろ、都心のホテルやレストランではすぐに目につくので、考えた末、なんと大阪城で真昼間に落ち合いました。そして2人は合意して今に至っています。廣瀬さんお元気ですか。今エノテカ高輪店から歩いて10分。坂の上に面白いワインの実験店odexグラスハウスを運営しています。一度遊びにお見えになりませんか。私ごとコロナの問題が起きた5月の第一週、初めて新聞チラシでニーノのおうちワイン1万円セットとバスクの貴公子テルモの1万円セットを売り出しました。高輪4丁目限定で新聞チラシ400部で、5時間で20セット売れました。一度お店を見ていただければ幸せです。nino