ボルドーの南。ピレネーの北。
だれもしらないフランスの
新AOCトゥルサン。
1970年、美味しいのに健康的なフレンチ「キュイジーヌ・マンスール」を世に広め、30年以上に渡り三ツ星に輝くミッシェル・ゲラール。フランストップのレストランホテル「レ・プレ・ドゥジェニ-」を経営しています。彼は、自分の料理に合わせるワインをも自分で手掛けてしまいます。場所は、フランス南西部ランド地方の無名な土地トゥルサン。
1983年に、この土地の固有品種バロックに大きな可能性を見い出し、トゥルサン初の本格的な白ワインを目指し造られたのが「バロン・ド・バシャン」。とても特徴的な色の濃い蜂蜜を思わせる凝縮した香り。そしてボリュームのある果実味、豊かな樽感、しっかりと主張する酸とミネラル。様々な力強い要素が不思議とバランスよくまとまった味わいには、ゲラールが魅了されたというトゥルサンの土地の持つパワーをはっきりと感じられます。さらに抜栓後三日目からのまとまりを見せていく様は圧巻の一言。
赤ワイン「バロッコ」はメルローが主体。こちらのコンサルタントはなんと元ペトリュス醸造長のジャン・クロード・ベルエ。言わずと知れたMr.メルローの名をトゥルサンで目にするとは! 当時ボルドーにいた彼の元に教えを乞いに通い詰めたゲラールの熱意にほだされてからの長い付き合いだそう。新樽を用いながらも不思議と落ち着きやしとやかさを感じてしまう深みのある味の構成はさすがです。
無名産地の固有品種で天才シェフが造る貴重ワイン。面白い情報だけでなく本物の味わいが詰まっています。